周期性発熱症候群(PFAPA症候群)

周期性発熱症候群(PFAPA症候群)

【自己炎症性疾患】

周期性発熱症候群(PFAPA症候群)は、自己炎症性疾患に属します。

人間は生まれつき『自然免疫』という免疫を持っています。この自然免疫は体内に侵入してきた細菌やウイルスを攻撃し、排除しようとする働きを持っています。しかし、自己炎症性疾患の罹患者は、遺伝子に変異があるためこの自然免疫が上手く機能せず、全く感染もしていないのに遺伝子が ❝感染した❞ と勘違いして、炎症を起こすスイッチをいれてしまい自分自身を攻撃してしまいます。

①遺伝性周期性発熱症候群 (必ずしも規則的ではないが間欠的に発熱発作を繰り返す遺伝性疾患)

PFAPA症候群 (規則的に発熱発作を繰り返す疾患) 

③その他 (特発性発熱症候群・化膿性疾患・肉芽腫性疾患など)

に分けられます。次女の場合はこの中のPFAPA症候群になります。遺伝子が病原体の排除が完了したと判断すれば炎症終了となりますが、「いつ炎症発作が起こるか、いつ終わるか」は遺伝子のみぞ知るといった感じですね。

【PFAPA症候群】

1987年に初めて報告され、1999年に現在の病名になった、比較的新しい疾患です。原因遺伝子は解明されておらず、病気の原因は詳しくは分かっていませんが、遺伝性はないとされています。 日本では1~2万人に1人と考えられています。 罹患者の多くは5歳以下の乳幼児期に発症し、成人発症は稀と言われてきましたが、近年では成人で発症する症例や思春期を過ぎても自然寛解しない症例も見つかっています。

【症状】

① 発熱

39~40℃以上の発熱が突然出現し、平均5日間(3~6日)の発熱が3~8週ごとに周期的におきます。全例に認められます。 

② アフタ性口内炎

舌や頬の粘膜に軽い痛みを伴う白い口内炎ができます。罹患者の50~70%に認められます。(次女にはこの症状はありません。)

③ 頸部リンパ節炎

首のリンパ節が腫れて、痛みを伴います。罹患者の約70~80%で認められます。

④ 咽頭通・咽頭炎

発熱発作の1~2日前にのどの痛みが出現します。罹患者の60~90%で認められます。

⑤ 扁桃炎

扁桃腺が腫れて白苔(白い膜)が付きます。罹患者の50~75%で認められます。(反復性扁桃腺炎と診断され、扁桃摘出術を受けた小児の20~30%がPFAPA症候群であったとの報告もあります。)

⑥ その他

倦怠感、頭痛、関節痛、腹痛、嘔吐、下痢、咳、血尿、発疹など多彩な症状が現れます。

感染症ではないため一般的に咳や鼻水など風邪症状のようなものはありません。

【診断】

診断基準には1994年発表の「Thomasの診断基準」が主に使われていますが、2005年に発表された「Paderの診断基準」はステロイド(治療薬)への反応性を含めた臨床的な内容となっており、この2つを併用して除外診断と確定診断を行っていきます。 、、、難しいですね💦笑

≪Thomasの診断基準≫

1: 5歳までに発症する、周期的に繰り返す発熱

2: 上気道炎症状を欠き次のうち少なくとも一つの炎症所見を有する

 a)アフタ性口内炎

 b)頸部リンパ節炎

 c)咽頭炎

3: 周期性好中球減少症を除外できる

4: 間欠期には全く症状を示さない

5: 正常な成長、精神運動発達 

≪Paderの診断基準≫

1: 毎月の発熱(いかなる年齢においても周期性の発熱がある)

2: 滲出性扁桃炎かつ咽頭培養で陰性

3: 頸部リンパ節炎

4: ときにアフタ性口内炎

5: 発作間欠期は完全に無症状

6: ステロイドの単回使用(プレドニゾロン60mg)で速やかに改善する

※ステロイドの投与量については年齢ごと、体重ごとの考慮が必要です

【検査】

他疾患との識別のため検査を行います。

1:十分な問診(発熱期間、随伴症状、家族歴、出生地等)

2:咽頭培養検査

3:血液検査

 a) 血算、白血球分画 ⇒(WBC:白血球数のこと。基準値を超える。)

 b) 生化学一般、赤沈

 c)CRP、血清アミロイドA ⇒ (炎症反応のこと。基準値を超える。)

 d)免疫機能(IgG、A、M、D、CD4/8)

 e)補対価

 f)抗核抗体・各種自己抗体

 g) プロカルシトニン

 h)各種サイトカイン

 i)血清亜鉛

4:ウイルス検査(EBウイルス、アデノウイルス) 

⇒ (扁桃炎が認められるので、アデノウイルスと識別するため)

5:検尿・検便

6:各種画像検査

7:他疾患との識別が必要な場合には遺伝子検査

次女の場合は、太線で記した『十分な問診』『血液検査 主にWBC(白血球数)、CRP(炎症反応)の数値を確認』『ウイルス検査』 これを1年程、発熱の度に行い、他の疾患ではないことを明確にした上でPFAPA症候群です‼️と診断されていました。いわゆる消去法での診断確定ですね。

【治療】

PFAPA症候群の治療は大きく3つに分かれており、予防・発熱時の治療・根本的な治療の3つです。

《予防》

発熱の期間(3〜6日間)を短くしたり、発熱の頻度(3〜8週間おき)を下げるために、一般的に使われる内服薬が2つあります。

シメチジン

いわゆる胃薬です。PFAPAの発作を抑える作用があることが分かり、シメチジンを内服することで3割の患者さんで、発熱の期間、頻度がよくなったと報告されています。

ロイコトリエン拮抗薬

気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎に使われている薬です。シメチジンの次に処方を検討される予防薬です。

≪発熱時の治療≫

発熱時にはステロイド薬を内服すると、速やかに解熱します。これはPFAPA症候群の特徴のひとつであり、発熱時にステロイドを内服して速やかに解熱することを診断の根拠の一つとすることもあります。 (次女もステロイドを服用すると、40度以上の発熱があっても数時間後には一気に解熱しています。)

≪根本的な治療≫

現時点で最も発熱発作に有効な治療は、扁桃摘出術(手術で扁桃腺をとる)です。この方法では7-9割の罹患者が発熱しなくなるといわれています。 しかし、逆に考えると1~3割の罹患者には効果がないということになります。手術は全身麻酔で行う必要があり、少なからず身体への負担が生じるため、慎重に検討されます。

成長と共に発熱の頻度は下がり、多くは10歳頃までに後遺症なく自然に治るといわれています。が、上記の通り、成人で発症する症例や思春期を過ぎても自然寛解しない症例も見つかっているのが現状です。

以上、簡単にですが周期性発熱症候群(PFAPA症候群)について紹介させていただきました。

次女と同じように、そういえば毎月熱が出ているなぁ、、、ウイルス検査をしても引っかからないなぁ、、、とりあえずの抗生物質も効いたような効いてないような、、、余っているのを次の発熱時に飲ませるんだけど今回は効いてないなぁ、、、血液検査をすると、WBCとCRPが基準値をはるかに超えている、、、咽頭炎や扁桃炎でしょうと毎回言われる、、、などなどこのような症状や小児科でのやり取りがあるお子さんがいましたら、ぜひ一度小児科で『周期性発熱症候群(PFAPA症候群)』という病気ではないですか??と聞いてみてください☆ もしかすると、もやもやと悩んでいたものが、はっきりすることもあるかもしれません!!

ということで、次回このページの更新の際は、次女のPFAPA症候群の出現から現況までを書いていこうと思います🌟 ぜひ参考にしていただけたらと思います🤗✨

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